顔用日焼け止めの選び方
日焼け止めの選び方は、「【正しい日焼け止めの使い方】絶対に日焼けしたくない人におすすめの日焼け止め4選」の中で詳しく書いています。
その記事の中にSPFとPAの意味や、日焼け止め成分が紫外線を防ぐ仕組みについて解説しています。
それらの詳しい説明は、上記リンク記事を参照ください。
■シーンに合わせたSPF、PAを選ぶ
■肌が敏感な人は「紫外線散乱剤」を選ぶ
シーンに合わせたSPF、PAを選ぶ
確かに一日中強い日差しの中で活動するときには、通勤や通学時のときの日焼け対策とは異なり、SPFとPAが高い日焼け止めを使うべきでしょう。
けれども紫外線防止効果が高くなるほど、肌への負担も大きくなるので、それほど高い紫外線防止効果を必要としないときには、そのシーンに合う最適な日焼け止めを選ぶのがベストです。
「日本化粧品工業連合会」のホームぺージでは、生活シーンに合わせた日焼け止めを選ぶ目安を示しています。下記の様に生活を3つのシーンに分けて、必要なSPF、PAを持つ日焼け止めを選ぶとよいでしょう。
【生活シーンごとに選ぶ日焼け止めのSPF、PAの目安】
◆SPF10-20、PA+~++
…日常生活(買い物や散歩など。)
◆SPF20-30、PA++~+++
…屋外での軽い活動(スポーツやレジャーなど。)
◆SPF40~50+、PA+++~++++
…炎天下での活動(マリンスポーツや強い日差しの中でのスポーツやレジャーなど。)
肌が敏感な人は紫外線吸収剤を選ぶ
肌が敏感な人やアレルギー体質の人は、日焼け止め選びをする際に注意すべきことがあります。
日焼けを予防する主な成分は、「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」とありますが、敏感肌・アレルギー体質の人は、紫外線散乱剤を使った日焼け止めを選ぶ方がより安心です。
「紫外線吸収剤」は、紫外線を吸収し化学反応を起こすことで紫外線を別の物質へ変換し放出します。
しかし、その化学反応が、敏感肌・アレルギー体質の人には肌へ負担になり兼ねません。
一方「紫外線散乱剤」は、受けた紫外線をそのまま反射させるので肌への負担も軽減されます。
紫外線散乱剤としては、「酸化チタン」「酸化亜鉛」が使われています。
ただし、金属アレルギーを持っている人は、酸化亜鉛には少し気をつけたほうがよいかもしれません。
紫外線散乱剤としての酸化亜鉛は、亜鉛がむき出しになっているわけではなく表面処理をして、肌に亜鉛が直接触れないように作られてはいますが、万が一何らかの原因により亜鉛が肌と接することがあると炎症を起こす可能性も出てくるので、心配であれば酸化亜鉛の入っていない日焼け止めを選びましょう。
また肌が敏感な人は紫外線防止剤だけに頼らず、帽子や日傘、UVカットの洋服なども併用して肌を守りましょう。
(※1)(※2)
顔用日焼け止めのおすすめ10選
顔用におすすめしたい日焼け止めを、敏感肌の人用とそれ以外の普通肌用の人に分けて紹介します。
敏感肌の顔用日焼け止めは、紫外線吸収剤を使っていない日焼け止めだけを紹介しています。
敏感肌の顔用日焼け止め5選
HAHA/Organic ウェアルーUV
30ml ¥4,000(税抜き)
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SPF30・PA++
紫外線散乱剤(酸化チタンと酸化亜鉛)で紫外線予防をします。化粧下地とファンデーションの機能を持ちます。保湿成分、エモリエント成分が配合されており、洗顔料だけでも落とせるので、肌が弱く普段メイクをしないかしてもごく薄くメイクする人にオススメです。
実際に使用した人は不自然な白浮きはせず、肌がワントーン明るくなったと感じるようです。ピンクベージュとイエローベージュから色が選べます。優しい花の香りが好評です。
ねんどの日焼け対策
紫外線散乱剤(酸化チタン)配合です。化粧下地としても使えます。その商品の名前にある「ねんど」は、モンモリロナイトです。モンモリロナイトはクレイ洗顔料でもよく使われていて、皮脂を良く吸着します。日焼け止めに配合されたモンモリロナイトは、肌の表面で膜を作って肌の乾燥を防いでくれます。
乳液タイプとは違い、クレイが練り込まれたクリームタイプなので、塗るときに少しコツがいるようです。石けんや洗顔料ですっきり洗い流せるので、肌に負担をかけたくないときにはおすすめです。
ノブ/UVミルクEX
SPF32・PA+++
紫外線散乱剤(酸化亜鉛)配合です。化粧下地としても使えますがノブUVミルクはお湯でも落とせるので、クレンジングが必要なお化粧をすると、そのメリットはなくなります。
ミルクタイプですがJジェルのようなみずみずしい使用感です。軽い着け心地のため小さな子供から男性まで、家族で使えるのが魅力です。紫外線散乱剤として酸化亜鉛が使われているので、金属アレルギーの人は念のため注意が必要です。普通は直接肌に触れないようコーティング処理がされているので大丈夫ですが、万が一汗やその他の物質などとの接触により部分的にコーティングが落ちることがあるかもしれないので、異常を感じたらすぐに使用を中止しましょう。
資生堂/2E UV Sunscreen
紫外線散乱剤(酸化亜鉛、酸化チタン)配合です。敏感肌用に作られていて、皮膚科などで推奨されているようです。クリームタイプなので、少しずつ塗り広げると白浮きが抑えられます。
洗い流すときにはクレンジング剤が必要です。
アクセーヌ/マイルドサンシールド
紫外線散乱剤(酸化チタン)配合です。しっかり保湿もしてくれて、化粧下地の機能も持っています。乾燥肌、敏感肌の人が多く使っていて、閉塞感なく使いやすいという評価です。
洗い流しはクレンジング剤が必要です。
普通肌の顔用日焼け止め5選
アテニア/HIDAN フェイスプロテクトミルク
30ml ¥1,728
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SPF35、PA+++
紫外線散乱剤(酸化亜鉛、酸化チタン)配合です。レビュー数が少なく平均の評価が良くありませんが、それでもおすすめしたい1品です。私はフェイスプロテクトミルクの長年の愛用者です。紫外線散乱剤配合の日焼け止めにも関わらずオイリー感があまりなく、塗った後の乾燥もなく、白浮きもありません。テクスチャはさらっとしていて肌につけるとすぐに垂れてくるので、手早く肌になじませる必要があります。
私は一年中使っていますが、ウォータープルーフなので特に夏の暑い日には助かります。洗い流すときにはクレンジングが必要です。私は50代なのですが、30代に見られるのはフェイスプロテクトミルクのおかげかも?
資生堂 エリクシール/シュペリエル デーケアレボリューション W II
紫外線吸収剤(パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル、4-tert-ブチル-4′-メトキシジベンゾイルメタン、2,4-ビス-[{4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ}-フェニル]-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン)3種類が配合されています。
紫外線吸収剤なので、紫外線散乱剤で感じがちな白浮きや閉塞感はなく、使用感が軽いために高評価を得ています。シュペリエル デーケアレボリューション W IIは医薬部外品で、美白成分であるトラネキサム酸が配合されています。注意点は伸びやすく塗りやすいために、塗布量が少ないと日焼けが防げない点です。普通の乳液ではなく、日焼け止めなので決められた分量を守るようにしましょう。
セザンヌ/UV ウルトラフィットベース N
紫外線散乱剤(酸化チタン)配合。普段の生活シーンで使える日焼け止めです。化粧下地も兼ねていて、色補正ができるのが魅力です。色は3色から選べるので、自分の肌の状態から補正が必要な色を選ぶのがベストです。
保湿成分も多く配合されていてしっとり感も好評です。白浮きもなく、この低価格は魅力。評価が高いのもうなずけます。
RMK/UVフェイスプロテクター50
紫外線散乱剤(酸化亜鉛)と紫外線吸収剤(メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル)の両方を配合した日焼け止めです。
SPF50+PA++++という紫外線防止効果は最高レベルですが、屋内中心の活動が生活パターンの人には少し強すぎると思います。日中によく出歩く人であれば、紫外線の強い季節だけ使用しても良いと思います。最高に高い紫外線防止効果を持っていても汗や皮脂で効果が落ちるので、2-3時間で塗り直しが必要なことは心にとどめておきましょう。私個人的には、塗り直しは紫外線防止パウダーかスプレーが便利だと思います。
資生堂 アネッサ/パーフェクトUV スキンケアミルク
こちらも紫外線散乱剤(酸化亜鉛、酸化チタン)と紫外線吸収剤(メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン)の両方を配合した日焼け止めです。
プールや海へ行ったり、真夏に汗をかきながら子どもと遊んだりするときに重宝するでしょう。アクアブースターEX技術といって、汗や水に触れるとUVブロック膜が強くなるという謳い文句で、絶対に日焼けしたくない女性に人気です。しかしUVブロック膜が強くなって落ちにくくなるというだけであり、いくらかは落ちてしまうので絶対に日焼けをしたくない人は、やはり2-3時間おきに塗り直すのが無難です。
洗い流すときは石けんで落とせます。
(※3)(※4)
自分に合う日焼け止めの探し方
日焼け止めを選ぶときに考えるべきことは、
◆肌に合うかどうか
◆経済的に継続して買える値段かどうか
◆使用感が好きかどうか
などです。肌に合うし、とても気に入った日焼け止めでもあまりに高価だと無理があります。
絶対に日焼けしたくない場合、日焼け対策は1年中行わなくてはならないため、継続的に購入できる価格帯の日焼け止めから選びましょう。
アレルギー体質の人は、紫外線吸収剤を避けるのが無難です。紫外線吸収剤が入っているかどうかは、全成分表示を見ればわかりますし、成分名を見てもわからないときには、インターネットで調べたり販売店で聞くとよいでしょう。
自分でできる簡易パッチテストの方法
肌がかぶれやすい人は特に、初めて使用する日焼け止めは使用する前に自宅でできる簡易パッチテストを行うようにしましょう。
手順1,ガーゼに化粧品を染み込ませて貼る
市販の絆創膏のガーゼ部分に使用したい化粧品を染み込ませます。洗い流す化粧品の場合は10-20倍に薄め、洗い流さない化粧品は原液を染み込ませます。
手順2,30分後に最初の判定
化粧品を染み込ませた絆創膏を、入浴後の上腕部内側に貼ります。そのまま30分放置して塗布した皮膚が赤くなっていればテストを終了します。赤くなっていなければ24時間後にもう一度、肌が赤くなっていないか確認します。
手順3,24時間後に最終判定
これはあくまで簡易的な方法なので、これで赤くなっていないからといって100%安全という保障ができるわけではありません。赤くなっている場合には、その化粧品は使わないようにしましょう。
(※5)
(※1)紫外線防止の基本 | 日本化粧品工業連合会(アクセス日:2018年4月16日)
(※2)【酸化亜鉛】と【酸化チタン】 意外と知らない紫外線散乱剤の特徴 | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき(アクセス日:2018年4月16日)
(※3)モンモリロナイトの3つの力 | 粘土科学研究所(アクセス日:2018年4月17日)
(※4)紫外線防止成分の解説と成分一覧 | 化粧品成分オンライン(アクセス日:2018年4月18日)
(※5)アレルギー対策に…「簡易パッチテスト」のすすめ | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき (アクセス日:2018年4月18日)