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老化を加速させる過酸化脂質とは?その影響と原因と予防方法

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はな子
美神先生…。昨日美容雑誌を読んでいたのですが、お肌ってどんどんサビていくものなのですか?その記事を読んでから、なんだか将来の自分が怖くて…。
美神先生
だから今日は元気がなかったのね〜(笑)!大丈夫、怖がらなくて良いことよ!
はな子
そうなんですか?
美神先生
お肌のサビがどうして起こるのか、そもそもサビというものが何なのかをしっかり理解しておけば、今から対処できるじゃない? 今回のキーワードは、「過酸化脂質」よ!それがお肌のサビを引き起こしている要素なの。
はな子
過酸化脂質…?
美神先生
では、今回は過酸化脂質とはどんなものなのかを一緒に勉強していきましょう!




過酸化脂質とは?

過酸化脂質とは、簡単にいうと「体や肌のサビ」です。

「体や肌のサビ」というものは何なのかをもう少し分かりやすく言うと、私たちの体の細胞一つひとつが「酸化」している状態。

イメージすると分かりやすいのですが、鉄などの金属が酸素に触れて劣化していくと、下の写真のように酸化が進み、どんどんサビていきますよね?

実は、それが私たちの体や肌でも同じことが起こっているのです。

それは、私たちは呼吸を取り入れてエネルギーに変えているからです。(詳しくは後述しますが、このエネルギーに変える時に「活性酸素」ができます。これが過剰に発生すると過酸化脂質に変化していくのです。)

そしてこの過酸化脂質というものは、「サビ」がどんどん広がるように連鎖的に周りの細胞をも巻き込んでダメージを蓄積させていき、体や肌の老化を進行させていきます。

体やお肌の老化は、具体的な症状が出てきてから感じやすいですが、実際には私たちが生まれた瞬間から少しずつ老化は始まっているのです。

そして、この過酸化脂質量は、年齢を重ねるごとに多くなる傾向にあります。

その理由としては、私たちの体には酸化に負けないように、「抗酸化力」というものが本来備わっていますが、それが30代以降に低下していくからです。

はな子
30代になると体や肌の老化を感じやすくなるのはこのせいかも!?
ってことは先生も…?
美神先生
そうなの…。油断すると目尻に小じわが…って、私の年齢の話はいいのよ!!

また、大人になるにつれて、この抗酸化力が下がると同時に、酸化を助長させてしまうような生活習慣をしていくことも原因として考えられます。

紫外線の蓄積、過度なストレス、喫煙、過労、大気汚染、食品添加物、古い揚げ物、酸化した油を取り入れた乱れた食生活など…

私たちの生活には、「体や肌のサビ」である過酸化脂質が増えてしまう原因がたくさんあるのです。

(※1)(※2)(※3)

過酸化脂質は肌にどんな影響をもたらす?

では、その過酸化脂質とは肌にどのような影響をもたらすのかを見ていきましょう。

悲しいことに、過酸化脂質は「エイジング」の悩みをどんどん加速させてしまうのです。

■しみ・そばかす

一つ目のエイジングの悩みとして、「しみ・そばかす」が引き起こされます。

過酸化脂質を引き起こす活性酸素により、細胞間脂質や皮膚細胞膜の不飽和脂肪酸が酸化していくと、肌荒れや乾燥肌の状態になり、しみ・そばかすを引き起こすメラノサイトのチロシンが酸化していきます。

チロシンが酸化していくと、メラニン色素が産生されるため、しみ・そばかすの出現をどんどん加速させていくのです。

また、過酸化脂質はメラノサイトの細胞内に蓄積することが分かっており、さらにその過酸化脂質がメラノサイトの細胞内に存在すると、色の濃いメラニンが生成されるということも研究によって明らかになっています。

美神先生
過酸化脂質はメラニン色素の産生のスピードを早めるだけじゃなく、シミ・ソバカスの色調をも変化させてしまうのよ!
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(※1)(※6)

■シワ・たるみ

二つ目のエイジングの悩みとして、「シワ・たるみ」が引き起こされます。

過酸化脂質は、肌の弾力を司るコラーゲンを減少させ、エラスチンも変性させてしまいます。

コラーゲンは、肌の弾力を支える言わばスプリングのようなもので、エラスチンはそのコラーゲンのつなぎ目を支えるものです。

この2つの要素が減少したり、変性したりすると「肌の弾力性」がなくなっていきます。

真皮内でこの変化が起きると、表皮ではターンオーバーが乱れ、水分量も低下していき、肌が乾燥して硬くなってしまうため、シワ・たるみが出現してしまうのです。

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(※4)

■毛穴の詰まり・黒ずみ

三つ目のエイジングの悩みとして、「毛穴の詰まり・黒ずみ」が引き起こされます。

肌表面の過剰な皮脂や汗、そしてメイク汚れの残りなどが酸素と結合して活性酸素を引き起こし、過酸化脂質へと変化していきます。

これまでも書いてきた通り、過酸化脂質は周りの細胞もどんどん酸化させていきます。

結果として、角化異常を引き起こし、角質の代謝を遅くさせてしまうため、毛穴の詰まり・黒ずみを加速させていくのです。

また、シワ・たるみの部分でもお話したように、過酸化脂質はコラーゲンやエラスチンにも影響を与えてしまいます。そのため、肌の弾力が低下することで、毛穴のたるみまでも引き起こしてしまうのです。

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毛穴の黒ずみを起こす「詰まり毛穴」の改善方

(※3)(※5)

過酸化脂質は病気にも関係?

美神先生
過酸化脂質は肌だけではなく、私たちの体にまでも大きな影響を与えるわ。
はな子
病気とか!?過酸化脂質って怖い!!

過酸化脂質は体や肌のサビですから、発生する箇所によって影響が変わってくるのです。

肌では、エイジングの悩みを加速させることが分かりました。では、体にはどのような影響があるのかを見ていきましょう。

■ガン

体内には脂質と呼ばれるコレステロールや中性脂肪などがあり、それらが活性酸素によって、過酸化脂質へと変化していきます。

これまでも書いてきた通り、体内で発生した過酸化脂質は、他の細胞までも巻き込んで酸化を加速させていきます。

臓器内で過酸化脂質が増えていくと、細胞レベルでじわじわとダメージが蓄積されていき、それらがガン発生の影響を与える可能性があるということが分かっています。

(※1)(※3)

■動脈硬化

血管内でも同様のことが起きることが分かっています。

上記と同様に、脂質と活性酸素によって過酸化脂質の量が増えていくと、それが血管内にこびりつき、血管を狭くしてしまいます。

それが結果的に、動脈硬化につながってしまうのです。

はな子
よく聞く病気ばかり…怖い…。

しかし、これらの「がん発生の影響」や、「動脈硬化」は体への影響の一部でしかありません。他にも、脳卒中や心筋梗塞、糖尿病や腎炎などが引き起こされる可能性があります。

過酸化脂質は、脂質と活性酸素によって引き起こされ、細胞を酸化させていき、サビさせるものです。私たちの体は、細胞の集まりですからどこに過酸化脂質が発生してもおかしくはないのです。

(※1)

過酸化脂質が起こる原因

はな子
でも過酸化脂質って、どこから発生するの…?

主な原因として挙げられるのは、これまでにもちらほら出ている「活性酸素」というものです。

これが皮脂と結合して、過剰に働いてしまうことで、過酸化脂質へと変化していくのです。

美神先生
「活性酸素」は美容面だけじゃなく、人体にも悪い影響を与えていると言われているから、もしかするとどこかで聞いたことがある人も多いかもしれないわね。

ここでは、活性酸素はどのようなものなのかを紐解きつつ、「肌のサビ」である過酸化脂質がどうやって発生しているのか、なぜ増えてしまうのかという点にフォーカスを当てて解説していきます。

■過酸化脂質が発生する原因…活性酸素の増加

まず、活性酸素から紐解いていきましょう。

私たちは呼吸によって酸素を取り入れて、食物からの栄養素をエネルギーに変えて活動していますが、この際に体内に取り込まれた約2%程度が有害な活性酸素へ変化すると言われています。

ただ、前提として理解をしておきたいところは、「活性酸素は有害」という側面だけではないということ。

はな子
ん??活性酸素は完全なる悪ではないんですか??
美神先生
活性酸素は悪の根源と思われがちだけど、体の中では決して悪い働きだけをしているんじゃないの。

例えば、白血球による殺菌や、異物を処理する時には活性酸素がしっかりと働いてくれており、私たちの体を守ってくれています。

しかし、呼吸で取り込まれた活性酸素以外にも、私たちの生活では活性酸素をたくさん生み出してしまうことをしています。

冒頭でも少し書いたように、紫外線の蓄積・過度なストレス・喫煙・過労・大気汚染・食品添加物・古い揚げ物・酸化した油を取り入れた乱れた食生活など…

あげるとキリがないのですが、それらが活性酸素をより増やし、強力にしてしまう原因なのです。そしてそれらの増えすぎた活性酸素が体内の脂質と結合してしまうことで、過酸化脂質が発生してしまうのです。

はな子
過剰に増えすぎなければ、体を守ってくれているだけの存在ってことか…。

(※1)(※3)(※4)

■過酸化脂質が増えていく原因…抗酸化力の低下

本来、活性酸素は体内に備わっている抗酸化力によって、微妙な体内のバランスを保っています。

活性酸素を除去する酵素であるSOD(Super Oxide Dismutase:スーパーオキサイドディスムターゼ)やカラターゼ、抗酸化物質のビタミンCやビタミンEなどが働き、活性酸素が発生しすぎないように制御しているのです。

しかし、例えば肌に負担となる紫外線の蓄積などにより、活性酸素自体が強力になってしまうと、抗酸化システムの酵素や抗酸化物質だけでは除去できなくなります。

また、SODは30代以降に急に下がる傾向があるため、活性酸素をうまく除去できず、過酸化脂質へと変化し、量も増えてしまうのです。

(※3)(※4)

過酸化脂質の予防法

はな子
過酸化脂質を作り出さないためには、過剰に活性酸素を増やさなければいいんですね。
…って、具体的にどうすれば!?
美神先生
予防法を紹介するわ。スキンケア編・食生活編・日常生活編に分けて説明するわね。

■スキンケア編

過酸化脂質である「肌のサビ」を引き起こす一番の原因となるのは、ズバリ「紫外線」です。

紫外線によって、細胞自体のDNAが傷つき変性するとともに、活性酸素をたくさん発生させます。さらに、脂質で構成されている細胞膜は、活性酸素と結びつきます。

よって、増えすぎた活性酸素が細胞を攻撃することで、過酸化脂質ができるのです。それらが、しみ・そばかす、シワ・たるみ、毛穴の詰まり・黒ずみに繋がっていきます。

そのため、紫外線対策はもちろんのこと、美白ケアをしっかりと取り入れて肌の抗酸化力を高めていくことが大切です。

紫外線対策をする

紫外線には、A波(UV-A)とB波(UV-B)の2種類があります。

A波は、エネルギーは弱いものの、肌の真皮まで到達します。雲までも通り抜けるので、曇りの日でも照射量は減らないのが特徴です。

B波は、エネルギーが強く、肌の表皮にサンバーンと呼ばれる赤みやヒリヒリ感を起こします。B波は、雲やガラスなどで、ある程度は遮ることができます。

ただ、どちらの紫外線も肌のサビを加速させていきますので、それぞれに対策が必要です。

紫外線をカットする目的で、手軽に、かつすぐ取り入れられるものは「パウダーファンデーション」です。

パウダーファンデーションは、肌表面の密着度がリキッドファンデーションより高いので、紫外線カットにはとても向いているアイテムです。

リキッドファンデーションでも良いのですが、フェイスパウダーで仕上げて肌表面の密着度を高めると良いでしょう。

もちろん、長時間紫外線に当たる時は日焼け止めが必須です。

ただ、日焼け止めだけだと汗や皮脂によって流されてしまうこともあるため、日焼け止めとパウダーファンデーションはセットで使うのがオススメです。

【関連記事】
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紫外線とは?3種ある紫外線の特徴や肌への影響と日焼け止めの選び方

美白ケアを取り入れる

紫外線を100%カットするのは難しいですから、美白ケアも必要です。

美白ケアは、日焼けをした時に重点的に取り入れた方が良いと思われがちですが、通年ケアが基本

特に、30代以降は体内の抗酸化力がそもそも減っていくので、必須ケアと考えて良いでしょう。

有効な美白成分としては、以下のようなものがあります。ここでは、主に医薬部外品に使用されているものを数点ピックアップします。

ビタミンC誘導体

ビタミンC誘導体には抗酸化作用があるため、しみやそばかすなどに有効的です。さらに、炎症作用もあるのでニキビや、シワや毛穴の開きなどにも働きかけることができます。

アルブチン

アルブチンには、チロシナーゼという酸化酵素の抑制作用があります。チロシナーゼをブロックすることで、メラニン色素になることを防ぎます。

コウジ酸

味噌や醤油などのコウジ菌由来の成分で、これもアルブチン同様にチロシナーゼの抑制作用があります。

カモミラET

ハーブのカモミールに含まれる成分で、抗炎症作用があります。

紫外線が肌に当たると、表皮細胞からエンドセリンなどの情報伝達物質が分泌されて、メラノサイトが起動していくのですが、そのメラノサイトのスイッチを入れないために炎症作用がある成分が有効的になるのです。

はな子
私美白ケアって夏だけなのかと思ってたんですけど、1年中しないといけないんですよね。
美神先生
そうね。基本的に予防で使うものだからね。

(※3)

■食事編

食事も同様に、過酸化脂質の原因となる活性酸素を増やさないことと、抗酸化力を上げていくことが重要になります。

食品添加物や古い油を使った料理を極力避ける

食品添加物などの化学物質や、古い油を使った料理などは活性酸素を増やしてしまいます。

特に古い油は酸化が進んでいるため、時間が経った揚げ物は極力避けるなどは、過酸化脂質を増やさないためにも大切になってきます。

抗酸化食材を取り入れる

抗酸化食材として代表的なのは、ビタミンA・C・Eがたくさん含まれている小松菜ブロッコリー、キャベツ、大豆落花生があります。

また、ポリフェノール(アントシアニンやルチンなど)や、カロテノイド(アスタキサンチンやルテイン)も抗酸化作用があります。

ポリフェノールは、ブルーベリー・紫芋・ごま・緑茶などに含まれており、カロテノイドは鮭・えび・ほうれん草などに含まれています。

日常からこのような抗酸化食材を取り入れることもとても重要です。

はな子
食べるだけで予防ができるなんてなんて嬉しいんでしょう!

(※3)

■日常生活編

スキンケアや、食生活だけではなく、日常生活の些細なことにも気をつけると良いでしょう。ストレスや、過労、喫煙は過酸化脂質の原因となる活性酸素を引き起こす要因です。

自分なりのストレス解消法を見つけたり、働き方や喫煙のタイミングも見直してみたりすることも大切なことなのです。

「過酸化脂質=サビ」は今からでも防げる

美神先生
はなちゃん、どうだった?「過酸化脂質=体や肌のサビ」と聞くと、難しいイメージがあったかもしれないけれど、原因や対処法をしっかり理解することで実は予防ができるの。
はな子
まずは、過酸化脂質を発生させない・増やさないようにするのが重要なんですね。
美神先生
そう!それには、「活性酸素を発生させないこと」「抗酸化力をあげること」の2点をしっかり守る必要があるの。でもその2点さえ守っていれば、将来の肌もモチモチよ〜!
はな子
年齢を重ねても、赤ちゃんのようにモチモチした肌を目指すぞ〜!
【参考文献】
(※1)山科峯緒著「化粧品のすべてがわかるコスメティックQ&A事典 全面改訂最新版」中央書院 2011年
(※2)吉木伸子著「素肌美人になるためのスキンケア基本事典」株式会社池田書店 2005年
(※3)吉木伸子著「正しいエイジングケア事典」高橋書店 2012年
(※4)平尾哲二著「医師・医療スタッフのための化粧品ハンドブック」中外医学社 2016年
(※5)小西さやか著「日本化粧品検定 1級対策テキスト コスメの教科書」株式会社主婦の友社 2016年
【参考URL】
(※6)「過酸化脂質の影響で過脂化したメラニンが発生することを発見」報告レポート

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